こだわり

減農薬・減化学肥料

1948年から始めたお茶の生産ですが、美味しいお茶のために品種化された茶の木は、とてもデリケートで虫や病気に弱いものが多いため、たいへんな苦労があったようです。
そのため、効率よく大量生産するために、許可された農薬を4〜5回以上散布することが常識でした。 認められた農薬を使用し、出荷前に残留農薬が基準値内であることを確認して、「安全」というお墨付きを貰ったものが出荷されています。
 しかし、30数年前のある日、茶畑脇の水路を見た時に、ふと疑問を持ってしまいました。 水路に流れる水の色に違和感を持ったのです。 安全と認められているとはいえ、こんなに農薬を使っても良いのだろうか?と・・・。 安全と認められているとはいえ、農薬や肥料を使い続けていれば、茶畑の土壌にも蓄積されるのではないのか?と・・・。
そして、その違和感から減農薬・滅化学肥料の日々が始まりました。 当初は、「無理せずに使えば良いのに」、「余計な手間暇がかかるのに」、「無駄なことをしている」と周囲の理解を得ることは出来ませんでした。
しかしながら、家族経営の小さなお茶農家だからこそ、「減農薬・減化学肥料」へのこだわりを続けることが出来ました。 その後、年月を重ねる中で徐々に理解が深まり、今では、福岡八女のお茶栽培の基本になりました。

感性と五感

お茶の木はとても繊細なため、茶畑の位置、土壌、天気などにより出来具合はまったく違います。 同じ品種の茶の木であっても、日当たりや風当たり、土壌の違いで変わって来ます。 摘み取るまでの茶の木の管理にしても、摘み取った茶葉からお茶に加工する製造工程においても、微妙な違いに気づける感性が重要となります。 だからこそ、感性と五感を研ぎ澄まし、美味しいお茶を作ることにこだわっています。

心をこめる

繊細な茶の木を「減農薬・減化学肥料」で育てている時も、摘みたての茶葉を自家工場で「感性と五感」で加工する時も、出来たお茶を急須に入れる時も、常に「美味しくな〜れ」と心を込めています。 同じ品種でも茶畑によって作り手によって違いが出るし、製造工程も作り手の感性によって違いが出るし、煎れるお茶も茶葉の量・湯温・浸出時間などにより違いがでます。 だからこそ、常に五感を研ぎ澄ませて、感性を磨き、心を込めてお茶に携わることにこだわっています。

一番茶だけを販売

ちいさなお茶農家だからこそ、自分たちの茶畑から摘んだお茶を、自分たちの工場で、自分たちの手で一番茶、二番茶、和紅茶を製造しています。 そして、煎茶として販売しているのは、一番茶のみ、それぞれの茶の木からその年最初に生育した新芽を摘み採ってつくった茶葉だけを販売しています。 摘みたての新芽を、すぐに工場に運び、感性と五感で美味しいお茶になるようにと、丁寧に通常の2,3倍の時間をかけて蒸して作るのが「深蒸し煎茶」です。 茶葉が柔らかくなり、渋味・苦味の元であるタンニンは分解されて、お茶の色は茶葉が溶け込んだ深い緑色になり、コクのあるまろやかな味のお茶が出来上がります。 ちなみに、三番茶、四番茶は小さく刻んで「今年も美味しい茶葉をありがとう」と心を込めて、お礼肥やしとして有機肥料として茶畑の土に還しています。

お茶の美味しさを伝える

福岡八女はお茶の生産が盛んな地域です。その地域の子供たちにも急須で入れるお茶の美味しさ、素晴らしさを知って欲しいと思っています。 その一環が、JA茶業楽部会広川支部の方たちと平成7年頃から始めた小学校訪問です。 地元、福岡県八女郡広川町の小学校を訪問し、「急須で飲むお茶の楽しみ方」の講習会として、お茶のいれ方や美味しいお茶の飲み方など、いろんな話をしています。